海外メディアに問われた 「侍とは何か?」
EXILE 小林直己さんの意外な答えとは…?
「たたら侍」公開記念特別インタビュー 1
侍は刀を抜かないーー。問われて出した自分の答え
――映画の見どころや、特に注目して欲しい部分は?
小林 舞台は戦国時代、タイトルが「たたら侍」ですが、主人公たちは侍ではなく百姓側の人間というところでしょうか。僕が演じる新平も、侍ではありません。職業としての侍ではなく、精神的な意味での「侍」を表現しており、作品の根幹に「侍とは何か」という問いかけがあると思います。
ーー小林さんにとって、侍とはどんな存在でしょうか?
小林 日本公開に先立って、モントリオールとルイジアナの映画祭で公開されたとき、外国の方に「侍は戦士なのか? 刀は抜かないのか?」と聞かれました。その場で日本人を代表して答えるような形になり、どう説明すればいいか考えてしまったんです(笑)。そこで自分なりに考えて、「侍は刀を抜きません。戦士でもありません。正しい瞬間に正しいことをできる人。それが侍です」と答えました。人生に試練が100回あったとして、楽しいことは1回だけかもしれません。侍は普段は刀を抜きませんでしたが、その来るべき1回のときにだけ抜いたと思うんです。残りの試練をどう乗り越えていくか・・・。そうしたテーマが「たたら侍」という映画には凝縮されていると思います。(第2回へ続く)
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